WordPressサイトを閉鎖前に保存する方法:HTTrackで崩れる理由とオフラインで見られる静的化
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閉鎖するWordPressサイトを、手元で見返せる形にしておきたい。そう考えてHTTrackなどの保存ソフトを試したものの、画像が抜ける、レイアウトが崩れる、リンクを押すとネットに出ていってしまう。そんな状況で困っている方は少なくありません。
この記事は、ご自分で保存を試している方に向けて、方法ごとの違いと、うまくいかないときの原因の見分け方をまとめたものです。私も、閉店するお店のWordPressサイトを、ネットなしで開ける形に保存したことがあります。
ホームページをオフラインで見られるように保存するには
WordPressは、ページを開くたびにサーバーがデータベースから中身を組み立てています。サーバーを止めれば、ページも表示できなくなります。
そこで、全ページをあらかじめHTMLファイルに書き出し、画像やCSSと一緒に1つのフォルダにまとめます。フォルダの中の index.html をダブルクリックすればブラウザで開け、リンクをたどって全ページを見られる。これが「静的サイト」で、閉鎖前に作っておきたい保存版です。
私自身も、1,200ページ以上ある子ども向けプリントのサイト(kids.i17i.com)を、この静的サイトの形で制作・運用しています。
保存方法の比較
| 方法 | 管理画面のログイン | 向いている場面 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| HTTrackなどの保存ソフト | 不要 | 公開中のページを外側から丸ごと取りたい | 後述の5つの原因で、画像の抜けやリンク切れが起きやすい |
| ブラウザの「名前を付けて保存」 | 不要 | 残したいページが数枚だけ | 1ページずつの作業になり、ページ同士のリンクはつながらない |
| 静的化プラグイン(Simply Static など) | 必要 | 管理画面に入れて、プラグインを追加できる | テーマやプラグインによっては同じような崩れが出る |
| バックアッププラグイン | 必要 | WordPressごと別のサーバーに移す | 復元用のデータなので、そのままでは中身を見られない |
どの方法でも、最後は全ページを開いて確かめる作業が欠かせません。
画像が出ない・崩れる5つの原因
ご自分で作業しない方は、次の「保存できたか確かめるチェックリスト」まで読み飛ばしていただいて大丈夫です。
1. 画像をスクロール時に読み込む仕組み
テーマによっては、画面に入ったときに初めて画像を読み込む仕組み(遅延読み込み)を使っています。
- 見分け方:保存したページで、上のほうの画像は出るのに、下のほうが灰色や空白になっている
- 対処:ページを一度ブラウザで最後までスクロールし、画像が読み込まれた状態のHTMLを保存する
2. スライダーやアニメーション
スライダーや、ふわっと現れる表示はJavaScriptで動いています。
- 見分け方:トップのスライダーが1枚目のまま止まる、または要素が見えないまま
- 対処:動きは諦め、表示された状態の見た目を残す
3. 開いた瞬間に中身を組み立てるプラグイン
ショップやカレンダーなどのプラグインには、ページを開いたときに商品名や予定を読み込むものがあります。パソコン上のファイルとして開くと、ブラウザの安全上の制限でこの処理が止まることがあります。
- 見分け方:その部分だけ空白、または「読み込み中」のまま
- 対処:表示された状態をHTMLとして保存し、読み込み処理は外す
4. リンクが「https://〜」のまま
保存したページのリンクが元のサイトのアドレスを指したままだと、クリックするたびにネット上の公開中のページが開きます。
- 見分け方:ネットを切るとリンク先が開かない。ネットにつながっていると、気づかないまま公開中のサイトを見ている
- 対処:リンクを、フォルダの中のファイルを指す形に書き換える
5. ファイル名に使えない文字
「?p=123」の「?」のように、Windowsのファイル名に使えない記号を含むアドレスは、そのままでは保存できません。日本語のページ名も「%E3%81…」のような長い文字に変わったり、ZIPを展開したときに文字化けしたりすることがあります。
- 見分け方:一部のページだけ開けない、ファイル名が記号だらけ
- 対処:ファイル名を英数字に置き換え、リンクもそれに合わせる
保存できたか確かめるチェックリスト
- トップページから順にクリックして、行き止まりのページがないか
- ページの下のほうまでスクロールしても、画像が欠けていないか
- 文字の形が変わって、枠からはみ出していないか
- ご家族のパソコンなど、別のパソコンにコピーしても開けるか
- ネットを切った状態でも、すべて表示されるか
最後の項目がいちばん大切です。お店のサイトを保存したときも、ネットを切った状態で全ページを開き、パソコンの幅とスマートフォンの幅で、画像やリンクが欠けていないかを確かめました。
よくある質問
バックアッププラグインのデータでは代わりになりませんか?
バックアップは、WordPressをもう一度動かして復元するためのデータです。見返すにはWordPressとサーバーを用意する必要があるので、「閉鎖後に見返す」目的には向きません。バックアップは移転や作り直しに備えて、保存版とは別に残しておくと安心です。
お問い合わせフォームやカートはどうなりますか?
サーバーが必要な機能なので、保存版では動きません。見た目だけを残し、送信ボタンは押しても何も起きない、という形になります。
スマートフォンでも見たいのですが?
フォルダのままだとスマートフォンでは開きにくいので、静的サイトを無料で置ける公開サービスに載せる方法があります。公開すると誰でも見られる状態になる点も含め、閉鎖の順番の記事のステップ4で詳しく書いています。
まとめ
- 閉鎖前に作るのは、サーバーなしで開ける「静的サイト」のフォルダ
- 方法は、ログインできるかどうかと、ページ数で選ぶ
- 崩れたら、遅延読み込み・JavaScript・プラグイン・リンク・ファイル名の5つを疑う
- 仕上げは、ネットを切って全ページを開いて確かめる
サーバーやドメインを解約するまでの順番は、ホームページを閉鎖する順番にまとめています。
「保存ソフトで試したけれど崩れてしまう」という方も、ご自分ではまだ試していない方も、お問い合わせページからご相談ください。サイトのアドレスと閉鎖の予定時期を教えていただければ、進め方をご案内します。